便がゆるい・硬いときに見直すべきこと
※本記事はペット栄養管理士の監修のもとで執筆しています。

「最近、うちの子の便がいつもゆるい」「コロコロに硬くて出にくそう」——そんな時、飼い主としてどう対応すればよいのでしょうか?
便は、愛犬の健康状態を映す“鏡”のような存在です。体の中で起きている異変や不調が、便の色・形・におい・硬さなどに現れることがあります。
今回は、「便がゆるい・硬い」場合に考えられる原因や、見直すべき生活習慣・食事内容、動物病院に相談すべきサインなどを詳しく解説します。
1. 理想的な便の状態とは?
まずは“正常な便”を把握しておきましょう。健康な犬の便は以下のような特徴があります。
- ☑︎色:黄褐色〜濃い茶色
- ☑︎硬さ:ほどよい弾力があり、拾っても形が崩れない程度
- ☑︎におい:少し臭う程度(異常にきつい場合は注意)
- ☑︎回数:1日1〜2回程度(犬種・年齢による差あり)
- ☑︎残便感:スムーズに出て、踏ん張りすぎない
2. 【便がゆるい】ときに考えられる原因
便が柔らかすぎる、下痢気味という状態が続いている場合、以下のような原因が考えられます。
1. 食事内容の問題
- 脂質や繊維の摂りすぎ:高脂肪なフードや、おやつの与えすぎは便がゆるくなる原因に。繊維も摂りすぎると腸の動きが活発になりすぎて下痢に。
- フードの切り替えが急すぎた:新しいフードへの移行は7〜10日かけて徐々に行うのが理想。急に変えると腸内環境が乱れやすくなります。
- 冷たい食事・水:冷蔵保存のままのフードや氷水などが腸を刺激して下痢の原因になることも。
2. ストレス・環境の変化
- 引っ越し、旅行、家族の外泊など、生活環境が変わっただけでも犬はストレスを感じます。
- 雷や大きな音、知らない来客なども下痢のきっかけになることがあります。
3. 腸内環境の乱れ
- 善玉菌が不足し、悪玉菌が増えると腸の働きが不安定になります。
- 抗生物質の服用後や、感染性の胃腸炎後などに見られることも。
4. 食物アレルギー・不耐症
- 小麦、牛肉、乳製品などが体質に合わず、軟便や下痢が続く場合があります。
3. 【便が硬い】ときに考えられる原因
コロコロで硬い便が続く場合、排便時に痛そうにしていたり、数日便が出ていない様子であれば注意が必要です。
1. 水分摂取量の不足

- 飲水量が少ないと便に含まれる水分が減り、硬くなりやすい。
- 特にシニア犬やドライフード中心の子は要注意。
2. 運動不足
- 腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)は、適度な運動で活発になります。
- 室内飼育や散歩時間の短さで運動不足になると、便が溜まりやすくなります。
3. 繊維不足や偏食
- 食物繊維が不足すると、腸の動きが鈍くなり、便のかさが減って便秘につながります。
- おやつばかり食べていたり、栄養バランスが偏っていると便の質にも影響します。
4. 見直すべき習慣・対策
- フードの原材料・成分を見直す:脂質・繊維・添加物のバランスに注目。低アレルゲンで消化に良い素材(鹿肉・サツマイモなど)を選ぶ。
- 水分補給をしっかり:飲水量が少ない場合は、ぬるま湯を加える、ウェットフードを混ぜるなどの工夫を。
- 乳酸菌・オリゴ糖の活用:腸内環境を整えるサプリやフードを取り入れて、善玉菌をサポート。
- ストレス軽減と生活リズムの安定:睡眠・運動・安心できる環境作りも排便リズムを整えるカギになります。
5. 動物病院に相談すべきケース

- ☑︎血便や粘液便が見られる
- ☑︎下痢が数日続いている
- ☑︎嘔吐や発熱を伴う
- ☑︎便秘が3日以上続いている
一時的な変化であれば家庭で対処できますが、慢性化・急変した場合は必ず獣医師の診察を受けましょう。
6. まとめ
愛犬の便の変化には、日々の食事や生活習慣が大きく影響しています。「ちょっと変かも?」と感じたときに、早めに対策を取ることでトラブルを未然に防げることも。
便は、言葉を話せない愛犬からの大切な“サイン”。日々観察しながら、健やかな毎日を支えていきましょう。
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